英会話の勉強を始めると、多くの人が発音を気にしているように感じます。 もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
「RとLの発音の区別ができません」 「ネイティブのような発音ができなくて困ってます」 「学校の先生が、レストランでRice(ご飯)を注文しても、Lice(しらみ)と伝わってしまうことがあると言ってました。」 など、多くの人が発音について悩んでいるようですが、安心してください。
LとRの区別もネイティブのような発音も必要ありません。大事なことなので、もう一度言います。「LとRの区別もネイティブのような発音も必要ないのです。」 えっ、ホントに?と思われるかもしれませんが、本当です。
実は、みんなが憧れる英語のネイティブスピーカーというのは、ものすごく少ないのです。世界では英語を話せる人が10人いたら、そのうち英語ネイティブは1~2人くらいです。逆に言えば、10人中8~9人は英語ネイティブではないということになります。ネイティブというのは、とても少ないのです。
ここまで、英語を話す方々の中でネイティブスピーカーが少数派であることを説明してきました。ところで、ネイティブではない世界の人々は、RとLの発音を完璧に区別できるのでしょうか?RiceとLiceを使い分けることができるでしょうか?
おそらく、できないでしょう。なぜなら、ネイティブではないからです。つまり、英語を話すほとんどの人の発音は、完璧ではないということです。このように考えると、英語ネイティブの発音を目指す必要がないということになります。
例えば、インドは英語を話す人口が1億2000万人と世界第2位です。(ちなみに世界1位はアメリカです。)しかし、インド人の英語というのは訛りが強く聞き取るのが難しいことで有名なのです。ネイティブでも聞き取るのが難しいこともあります。興味のある方は、「インド人 英語」でGoogle検索してみてください。
また、他の例として私の友人のフランス人女性も訛りが強く、company(カンパニー)を「コンパニー」といつも発音していました。実際にはカタカナで「カンパニー」と発音した方がネイティブの発音には近いです。
2つの例を挙げましたが、どちらもネイティブではないため当然発音は良くありません。むしろ日本人のカタカナの発音の方がましなくらいです。ところが、インド人も私の知人のフランス人も、日本人に決定的に足りないものを持っています。それは、とにかく英語を話す姿勢です。
日本では、話さないことで謙虚で思慮深い人と考えられることがありますが、世界ではそんなことはありません。発音を気にして話せないよりも、発音が下手でも話す人の方が偉いのです。全く口を開かない人は、「何を考えているのかわからない人」もしくは、「何も考えていない人」と評価されることもあるほどです。
実際に、私も発音はそれほど良くはありません。一般的に英語を指導している方の中で、発音が上手な部類に入らないかと思います。しかし、同業者をあまり悪く言いたくはありませんが、私よりも発音が良くても、英会話が苦手な人はたくさんいます。
ここでお伝えしたいのは、どんなに発音が良くても、使えなかったら何の意味がないということです。なので、カタカナ英語でどんどん使ってみましょう。日本人の発音はそこまで悪くありません。あなたはネイティブの発音を目指さなくていいのです。
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