僕のところに日々メールなどで寄せられる質問のうち 「留学していて英語が全くわからないのですが、どうすればよいのでしょうか?」 というものが多くあります。
特に、留学したばかりで授業に出始めて最初は、「全く先生の言っていることが分からない」「先生がジョークを言って周りはみんなウケているのに自分だけポカーンとしている」など。
そんなことを僕も経験してきたのでその気持ちが分かります。授業が始まって最初の2ヶ月は先生の言っていることが全く分からずに、毎日不安に打ちひしがれていました。でも大丈夫です。まず、英語が分からなくても基本的に単位を落とすことはないです。初めは先生の言っていることが分からなくて辛いと思いますが、授業の成績はテスト、宿題、授業への参加度合いで決まります。
そしてテストを攻略するためには、授業中にとったノートと教科書をしっかり学習していれば普通に合格点を取ることができます。 宿題も内容を自分のペースで一つ一つこなしていけば完了することができます。
先生が言っていることが分からない分、他のアメリカ人の学生よりも時間をかけて学習する必要がありますが、授業の後で復習をしながら、分からない部分をオフィスアワーに先生に質問をしにいくようにして学習をしていけば、授業で教えられている内容自体は理解することができます。
初めは授業中の英語が全く分からずに本当に不安ですが、1学期目が終わったころには、英語は分からなくても授業自体は何とかなるもんだ、ということが分かるでしょう。
ではどれくらいで実際英語が分かるようになるのでしょうか?
僕はある程度自信を持って人が話していることが分かるようになるまで、大体1年半くらいかかりました。 それにも段階があって、多分初めの3ヶ月くらいは言っていることが全く分からずに、それで不安になったり、自信をなくしたり、ということが多いと思います。そして3ヶ月から6ヶ月くらいが経過すると、言っていることはまだ分かりませんが、それでも分からないこと自体がそんなに気にならなくなります。
よく英語が 「ある時急に分かるようになる」と言われますが、僕の感覚的には一定期間成長が感じられずに、段階的に急に成長したことを実感できるときがある、という感じです。その成長を何回も繰り返していく感じです。
この「聞き取り」に関しては、ある程度時間をかけていけば自然とできるようになる部分もあるので、 あせらずに、心配しすぎずに、ある意味信じるしかないと思います。尚、英語を話す力に関しては、留学しても日本人同士で固まってしまうと、ほとんど喋れるようにならない日本人も多いのですが、聞く力、リスニングに関しては、留学して英語で授業を受けていればある程度自然についてくると思います。
最初の2ヶ月を乗り切るためのアドバイスとして、初めてアメリカの大学に留学したのは18歳の時、TOEFLで217点(CBTにて、IBT換算では82点)あったので、高校を卒業したばかりの日本人留学生にしては、英語力は比較的高い方でした。
中学、高校と勉強はできる方だったので、アメリカの大学でも良い成績をとってあわよくばハーバード大学やスタンフォード大学などの超有名校に編入しようと、寝る間を惜しんで勉強する覚悟で渡米しました。
しかし、その夢は大学の授業が始まると、一瞬で崩壊しかけます。というのも、どの授業も先生が言っていることが全くわかりません。時に50分の授業で先生の発する言葉が一言もわからない時もあり、どの授業後も泣きそうになっていたことを覚えています。
「寝なくてもいいから必死に勉強して全部の授業でAをとる!」 と意気込んでいたのが授業が始まって1週間後には 「このままでは全部の単位を落としてしまう」 という絶望に近い感情に変わっていました。
こんな感じで初めの2ヶ月は今思い出しても、自分が可哀そうに思えるほど、絶望の淵にいましたね。 でも、結果的にはその学期、とった5クラスすべてをAの成績で乗り切ることができました。どのようにして、それが可能になったのか、以下にポイントをシェアします。
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