日本ではよく、「大学は遊ぶところ」 と言われ、せっかく受験勉強に苦しみ、入試を勝ち抜いて大学に入ったとしても、多くの学生がまったく勉強せずにバイトとサークル活動に明け暮れて、本来であれば、思う存分学ぶことが出来たはずの4年間で学業を学ぶどころか、高校で学んだことすらほとんど忘れて就職していきます。
実際はバイトからも学ぶことは非常に多いので、その経験は無駄にはなりませんし、大学時代に学業以外の多くを学べるのも確かです。しかし、頭脳集約的な仕事、つまり知識労働がますます重要性を増してきたように人工知能(AI)にとって替わられることのない知識労働者として世界で活躍していくためには、大学時代にしっかりと学ぶことが不可欠です。
僕自身は、アメリカの大学に入学、4年で卒業して帰国、その後日本の大学院に編入して卒業と、日本とアメリカの大学に両方通った経験があるのですが、やはり勉強する環境は全然アメリカの大学の方が良かったです。
30歳を過ぎた今でも、大学1,2年で勉強したことが役に立っています。でも、最初に「留学したい!」と思った時に何から始めればよいか分からなかったので、今回は初めにやるべきことを紹介したいと思います。
①TOEFLの勉強(英語の勉強)
基本的にアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの大学に留学するときはTOEFLで一定のスコアが必要です。基準点は行きたい国、学校によって変わります。アメリカの大学では一般的にTOEFL500点(iBT61点)、やや難関校ではPBT550点(iBT80)、ハーバード大学やスタンフォード大学などの最難関校ではPBT600点(iBT100点)が必要だと言われています。
イギリスではTOEFLではなくIELTSのスコアが必要になるなど、国によって必要なテストが変わるケースもありますので、アメリカ以外に行きたい国があるのであれば、各テストに合わせた勉強が必要になります。
逆に、いくつか候補国を考えている場合には、TOEFLは受けることになる可能性が高いので、まずはTOEFLを中心に勉強を始めるのが良いのではないかと思います。TOEFLの勉強のポイントは、初めはすごく難しく感じたり、目標の点数がとれなくても、諦めずに勉強を続けることです。
僕の友人でも留学準備を始めた当初はTOEFL、CBTで140点前後、iBT換算で50点弱しかとれずに苦しんでいた人がいましたが、半年以上勉強を続け、4回くらいTOEFLを受けて目標の500点、iBT換算で61点に到達していました。
TOEFLは初めはすごく難しく感じると思いますが、地道に単語を覚え、各セクションの練習をしていけば確実に点数は上がっていきますので、留学を考え始めた頃から、余裕を持って勉強を始めていきましょう。
②情報収集
「留学をしたい!」と考えても初めは何から始めれば よいか全くわからないと思います。僕自身は同じ時期に留学を目指している友達が何人かいたのでお互いに情報交換をしながら進めていましたが、それでも、何をしていけばいいのか分からず不安でした。
不安を少しでも解消していくためには、一歩一歩、情報収集をしていくことしかありません。当時はアルク社の「大学留学辞典」という本があり、僕はそれを一冊読んで、 出願の仕方だったり、 TOEFLの受け方だったり、SATやACTの受け方だったり、留学のスケジュールだったり、 ビザだったり、I-20だったり、費用のことだったり、卒業後の進路だったり、一応一通り載っていました。
もちろん、本1冊では分からないことが多すぎるので、他にも留学エージェントに色々と話を聞きに行きました。結果的に僕自身は留学エージェントを使わずに自分で出願して大学に入学することになりましたが、エージェントには上のような多くの疑問や不安に色々と答えてもらったので情報収集の一環として話は聞いておくのも良いかもしれません。
エージェントの選び方などはケースバイケースですので、とにかく初めは不安なことだらけかと思いますが、一つずつ情報を集めて、分からないことをクリアにしていけば不安は減っていきます。
それでも実際に留学をしてやっていける自信がつくまでは不安は完全には消えないと思いますので、ある程度まで悩んだり、調べたりした後は心配しすぎないように決めましょう。不安が少し減ってくるのは最初の中間テストで、まともな点数がとれたときくらいからだと思います。
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