グローバル市場の成長やインバンド需要に対応するには、従業員の語学力アップが欠かせない。Atlasの法人向けレッスンを導入した企業では、どのような変化が起こっているのかインタビューをした。
外国人の訪日観光客数の増加に国内のインバンド需要は、サービス分野にも波及しているようだ。名古屋の栄にある美容室は、アジア人を中心に急激な外国人観光客が増えているという。Atlasマンツーマン英会話の栄LSに通うスタイリストの児島さつきさんは、外国人観光客を積極的に担当するようにしているという。
海外から見ると、日本の美容院はかなり特殊らしい。欧米では、髪を切る前に客の希望をヒアリングしないのだ。だから、「今日はどのようにしますか?」と聞かれること自体が、外国人観光客にとってはじめての体験になる。
日本の美容室に戸惑う外国人に対し、児島さんは丁寧に希望を聞き出すように心掛けている。「一般的に、外国人は髪についてのカウンセリングに慣れていないので、時間を惜しまず、互いに理想をすり合わせる作業をしている」。
朝早くから夜遅くまで多忙な美容師にとって、英語の勉強時間を確保するのは簡単でない。皆川さん達約20名の美容師たちは毎日の接客とAtlasマンツーマン英会話のレッスンで英語力を磨きながら、会社が主催する月1回の「外国人カットモデルコンテスト」に参加している。
外国人を見つけては声をかけ、カットモデルになってもらい日本語は一切禁止というルールを決めてランキングを競っている。髪の長さやカラーリングなど基本的な英語フレーズを覚えた後に、現場でも外国人観光客を担当できるようになったという。
しかし、基本的なフレーズだけでは外国人への接客はできない。パーマやカラーリングを求める客は、美容室で過ごす時間がどうしても長くなる。そこで、飽きずに楽しんでもらうために、「男性客なら日本のアニメ、女性ならショッピング、子連れなら子供のオモチャの話などで盛り上げる」という。
日頃から名古屋市内の英語のガイドマップやロンリー・プラネットなどで情報収集しながら、会話の内容を考えているようだ。
児島さんは、ニューヨークとロンドンの提携店に2週間ほど派遣されることが決まっている。現地の美容室を知ることで、日本の美容業界をもっとよくしたい、と意気込んでいる。
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