グローバル市場の成長やインバンド需要に対応するには、従業員の語学力アップが欠かせない。Atlasの法人向けレッスンを導入した企業では、どのような変化が起こっているのかインタビューをした。
横浜に本社を構えるタクシー会社は、各事業所でレベルごとにAtlasマンツーマン英会話で月2回の語学研修を行っている。5人以内のクラスでは、初級・中級に分かれて50代のドライバーがグループレッスンを受けている。中級クラスでは、英語だけのディスカッションをするレッスンが進められている。
この日のテーマは「パシフィコ横浜とMICE施設の観光ガイド」だ。一部の業界ではかなり厳しい問題に直面している。それは、オリンピックの準備期間に東京ビッグサイトや幕張メッセといった大規模展示会場が長期的に利用できなくなってしまうことによるチャンスが回って来ているのだ。
「パシフィコ横浜に隣接する約2.2ヘクタールの市有地に2020年、複合展示施設が新たに誕生する。事業の目的は、横浜の強みを生かしてMICE機能を強化することで、経済的波及効果と文化・産業・人材育成等の社会的波及効果、都市の競争力・ブランド力を向上することが目的だ。国際会議の需要増加が見込まれる東京オリンピックの開催に間に合わせ、2020年4月からの営業開始を目指しているという」と英語で答えた。
英語教育に本腰を入れ始めたのは2010年からで、国際会議の増加や外国人観光客の訪日需要の高まりを受けて、すべてのドライバーを英語教育の対象にした。最初の数年間は、数校の大手スクールでグループレッスンを受けていたが、レッスン料金の高さや上達の遅さなどを意識し始め、契約先をAtlasマンツーマン英会話に切り替えたという。
どちらにしても、多忙な業務の合間にレッスンを受けるため、現場の反発は強かったようだ。しかし、会社は本気と示すためにやり遂げさせたと話す。
現在は50人前後のドライバーが任意で研修に参加しており、1~5のレベルで区分している。研修を担当するのは人事部に所属するイギリス人男性で、「初級レベルの英語でも、英語のフレーズを使ってお客様に話しかけるだけでも安心していただける」と話す。
同社では、年2回、最大20名を対象に1ヵ月間の海外留学制度を導入している。また、レベル3以上の英語レベルを持つドライバーを派遣する際には、英会話手数料として時給1000円を加算しているという。2010年と比べると、手数料の合計金額は2倍になった。
約200名もいるタクシードライバーのうち、半数が昼間勤務のため、英語と中国語両方での観光案内などで英語を話す機会が多くなっているという。現在は英語と中国語で業務できるドライバーは50名程度だが、2020年の東京オリンピックまでには200名まで増やすことが目標だ。
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