多くの受験生や社会人が英文読解や英作文の勉強で挫折してしまうのはこの5つのポイントだ。それは、①文型、②時制と動詞、③区と節、④接続詞や不定詞の文章、⑤無生物主語だ。
他にも仮定法など日本語との違いを挙げればきりがないが、TOEICで点を取りたいとか、ビジネスで英語を使いたいという人は、最低限この5つを押さえておくべきだ。
まず、①文型だが、英語は主語(S)と動詞(V)があるから成立する。命令文などの例外を除いて、英文には主語と動詞が必ず含まれている。英語の文章を見て最初にすべきことは、主語と動詞を見つけることだ。
長くて複雑な文章でも、文型で考えるとSVCやSVOなど単純な文型であることが多い。英語が5つの文型に分かれていることは中学・高校の英語の授業で習っているはずだ。どんなに長く複雑な英文でも、主語と動詞、あるいは目的語を見つければ、実は単純な文型とわかる。
次に、②時制と動詞だが、英文読解では、時制を見落として訳してしまう人がいる。動詞が過去形なのに現在形で考えたり、過去形と現在完了の違いも訳を見れば理解度がわかる細かいニュアンスの違いなのだが、英作文を作る際にはその違いが出てくる。長い英文や複雑な英文になると、時制は見落としがちなので注意が必要だ。
③区と節とは、語句のまとまりを指している。区は名詞がいくつか固まってできたまとまりで、【節は週ごと動詞があるまとまりだ。】英文が長くなると、句と節がいくつか組み合わさってくる。まとまりごとに自分で区切って理解できると、英文の構図がより明確に見えるようになるはずだ。
一文が長くて複雑だなと思ったときは、どこからどこまでが苦と節といった語句のまとまりなのかに注意して見ていくことが重要になるだろう。
④接続詞や不定詞が含まれる長い一文だが、英語の文章が長くなる理由として、接続詞(but, and,など)や関係代名詞(Who, whichなど)が使われることがある。さらに、不定詞や名詞といった修飾語まで含まれるので、一文が長くなってしまうのだ。
社会人向けのTOEICテストも比較的文章量が多く、後半のリーディングセクションでは、長い文章を限られた時間で読まなければならない。できるだけ早く読んで文章の意味を掴むことが求められる。
英文読解や英作文のスキルを鍛えるためには、毎日英語に触れることに限る。最近は英字新聞のジャパンタイムズやウォールストリートジャーナルなどがおすすめだ。はじめは数項の英文でも読むクセをつければ、読解スピードは自然に上がっていく。
最後に、英作文をこなれた表現に変える⑤無生物主語だが、英語は名詞中心の表現をすることがほとんどだ。一方、日本語は動詞や述語が中心だが、英語では名詞をうまくつなげて長い主語を作ると、英語らしい表現になりやすい。
まとまりで主語を見抜くことができるようになったら、英作文の際にも、長めの主語を作れるように意識してみよう。
無生物主語に特有の表現として、相性のいい動詞がある。長い文章も短い文章の組み合わせなので、最低限の文章を英語で書けるようにしておくべきだ。これは英会話にも約タッが、自分がよく聞かれることは英作文にしておけばいいだろう。自分の仕事や出身地、家族構成や趣味などだ。
これに、文章のまとまりで考える句と節の理解が加わるだけでも英語力は伸びるはずだ。
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