Atlasマンツーマン英会話の業務引き継ぎ契約の目的は「システムの使用」であり、「所有」ではない。投機的な買収やM&A（企業合併と買収）はしない。普通、契約日から開校日まで6ヵ月の期間があるが、Atlasマンツーマン英会話の契約は停止条件付き契約である。これはコンテンジェンシー（不確定条項）と考えてすべて引き継ぎができた状態になって初めて成立する契約なのである。
不確定事項を確定する調査や手続きを行い、確定することをデューと呼んでいる。財政調査、経営者調査、生徒・講師の人間性リスト調査、競合調査、不動産評価など様々な調査、手続きが含まれている。これらのすべてを無事クリアして初めて契約が成立し、生徒や講師への説明会や手付金が支払われることになる。これも米国では定石である。
テナント賃貸料（家賃と共益費）は、市場価格とROI計算によって割り出される。ただ、次に述べる経済条件にからむいくつかの要件でテナントビルの地主や管理会社と対立することがある。
「敷金」や「礼金」がその1つである。Atlasマンツーマン英会話にこれを認めないという特別の決まりがあるわけではないが、これまでの計画ではこれを拒否してきた。いろいろな理由があるが、財務上のテーマなので、Atlasマンツーマン英会話にとって利益があることが分かれば受け入れることも考えられる。敷金や礼金というものは、米国人には理解しにくいようだ。
「手付金」については、その割合と支払いのタイミングや支払い方法の問題があるが、いずれもリスクヘッジの問題である。手付金はコンテンジェンシー（不確定事項）の考え方とは相性がいいが、不確定事項がすべて解除されて初めて残高が支払われるが、解除されなかった場合は全額返金されるべきものという考え方に立つ。したがって、支払いはできるだけ少なくし、なおかつ回収不能を防ぐことができるようにする。日本においてはジョイントアカウント（共通名義の銀行口座で両者の同意がないと引き出せない）を使うこともある。これも定石であるが日本ではなかなかこの定石が通用しない。
「不動産仲介料」についても考え方が違う。成功報酬であることには変わりないが、米国では不動産仲介料は地主側が支払うのが一般的で、日本では売り手と買い手の両者から仲介料をとっていることに不信感を持っている。Atlas側が支払う場合には、特に役割に応じて決めるようにしている。
スクール経営者は、財政状況や代表の家庭の事情でこれ以上経営を継続したくなかったり、教室を閉鎖したいがために目に見える情報を提供してくれるが、レッスンシステムや業種によって情報の提供の仕方に特徴がある。大手や準大手は借金や借入、不良債権を多く持ち、調査段階でAtlas側の仕様に合わず話が破綻することが多かった。
中小規模のスクールは同じ案件で競合していることが多く、経営者からの委任度を見極めなければならない。代理店や仲介者の話は時間がかかりそうなものが多い。いずれの場合も、Atlasが必要としている条件と目的を正確に理解し、すべての情報を開示し、スクール経営者との交渉、行政との交渉を積極的にリードしてくれることを期待しており、それが代理店や仲介者の役割だと考えている。したがって、そのようなサービスを提供してくれる会社に対しては常にオープンな姿勢を保ってきた。 |
